少しずつ『ナニカ』が壊れていく音を聞いていた。 ただ一人を愛し、己の心を捧げている。 少しずつ、自分の深いところに染み渡る存在…。 何時かは離れていくのだろうと、漠然とした思いを抱いている。 壊れ始めている『ナニカ』を…手放すまいと抱き締めていた。 静寂の水面に、たった一滴の涙を落とす…。 緩やかな波紋を描き、それは何時までも波打っていた。 壊れ始めた『ナニカ』は…己の心を蝕んでいた。 愛する人が離れた時…私と言う生き物は崩壊するだろう。 カラリと…心の欠片が零れ落ちる。 痛みに鈍くなっている心が、軋みを上げている…。 私は壊れるだろう…そう、遠くない未来に…。 少しずつ壊れる『ナニカ』は… 私自身だ…。 |
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||